「歯がしみる…」「虫歯が痛い…」そんなお悩みを抱えていませんか?虫歯は、放置するとどんどん進行し、最悪の場合、歯を失うことにもなりかねません。三田・芝公園エリアで虫歯治療をお考えなら、SACHIデンタルクリニックへご相談ください。当院では、できるだけ歯の神経を残す「低侵襲治療」にこだわり、患者様の大切な歯を長く健康に保つためのお手伝いをしています。この記事では、虫歯治療、特に「神経を残す」ための覆髄法について詳しく解説いたします。
虫歯は早期発見・早期治療が大切!
虫歯は、初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、放置すると徐々に進行し、以下のような症状が現れます。
- 冷たいものがしみる
- 甘いものがしみる
- 噛むと痛い
- 何もしていなくてもズキズキ痛む
これらの症状を感じたら、できるだけ早く歯科医院を受診することが重要です。早期に治療を開始すれば、簡単な処置で済む場合が多く、歯へのダメージも最小限に抑えられます。「まだ我慢できるから…」と放置せず、早めに受診するよう心がけましょう。
大きい虫歯でも諦めない!神経を残す「覆髄法」とは
虫歯が進行し、神経の近くまで達すると、強い痛みが生じ、多くの場合、神経を取る治療(抜髄)が必要になります。しかし、神経を取ると、歯はもろくなり、寿命が短くなってしまう可能性があります。
SACHIデンタルクリニックでは、できるだけ歯の神経を残すために「覆髄法(ふくずいほう)」という治療法を積極的に採用しています。覆髄法とは、虫歯を除去した後、神経に近い部分に特別な薬剤を置き、神経の保護・修復を促す治療法です。
覆髄法には、主に以下の2種類があります。
- 間接覆髄法: 神経が露出していない場合に適用
- 直接覆髄法: 神経がわずかに露出している場合に適用
どちらの方法も、神経の健康状態を正確に見極め、適切に処置を行うことが重要です。
神経を残せるかどうかの見極め – 待機的診断の重要性
覆髄法が成功するかどうかは、神経が生きているか、感染が神経の内部まで及んでいないかが重要なポイントとなります。
<神経が残せる場合>
- 神経が生きていて、感染が神経の内部まで及んでいない場合。
- 虫歯が大きいが、神経まで一層歯質が残っており神経が出てきていない場合。
<神経が残せない場合>
- 神経が死んでしまっている場合(失活)。
- 感染が神経内部まで及んでいる場合。
- 痛みが強い場合。
これらの判断を正確に行うために、当院では「待機的診断」を重視しています。「待機的診断」とは、ある程度の期間(数日から数週間)、症状の経過を観察し、最終的な診断を下す方法です。
具体的には、虫歯を除去した後、神経に近い部分に薬剤を置き、仮の蓋をして経過を観察します。この期間中に、
- 痛みの有無や程度
- 冷たいものや温かいものへの反応
- 噛んだ時の違和感
などを確認します。また、神経の生死を判断するために、歯髄電気診(電気的な刺激に対する反応を調べる検査)や温度診(冷たいものや温かいものに対する反応を調べる検査)を行うこともあります。
待機的診断を行うことで、本当に神経を残せるかどうかを慎重に見極め、患者様にとって最善の治療法を選択することができます。
間接覆髄法 – 神経が露出していない場合の処置
間接覆髄法は、虫歯が大きくても、神経が露出していない場合に適用される方法です。
まず、局所麻酔を行い、虫歯を丁寧に除去します。この際、う蝕検知液と呼ばれる、虫歯に感染した部分を染め出す薬剤を使用し、虫歯の取り残しがないように細心の注意を払います。
虫歯を取り除いた後、神経に近い部分に、水酸化カルシウムやMTAセメントなどの薬剤を置きます。これらの薬剤には、以下のような効果があります。
- 神経を保護する
- 細菌の侵入を防ぐ
- 歯質の再生を促す(象牙質の形成を促進する)
特に、MTAセメントは、封鎖性や生体親和性に優れ、近年注目されている薬剤です。「MTAセメント 三田」で調べている方にも、おすすめできる材料です。
薬剤を置いた後、仮の蓋をして一定期間経過を観察します。
直接覆髄法 – 神経がわずかに露出した場合の処置
直接覆髄法は、虫歯を除去する過程で、神経がわずかに露出(点状露髄、2mm以下)してしまった場合に適用される方法です。
間接覆髄法と同様に、局所麻酔を行い、虫歯を丁寧に除去します。神経が露出した部分に、水酸化カルシウムやMTAセメントなどの薬剤を直接置き、神経を保護します。
その後、仮の蓋をして一定期間経過を観察します。
虫歯治療の流れ
- 診査: まずは、お口の中の状態を詳しく診査します。レントゲン撮影を行い、虫歯の大きさや深さ、神経の状態などを確認します。また、視診や触診によって、歯や歯ぐきの状態をチェックし、患者様から症状やお困りごとを詳しくお伺いします。
- 麻酔: 痛みを感じにくいように、局所麻酔を行います。当院では、表面麻酔や電動麻酔器を使用し、できるだけ痛みを抑えた麻酔を心がけています。
- 虫歯の除去: う蝕検知液を使用しながら、虫歯に感染した部分を丁寧に取り除きます。健康な歯質をできるだけ残すように、慎重に虫歯を除去していきます。
- 神経との距離の確認: 虫歯を取り除いた後、神経との距離を確認します。神経が露出しているかどうか、神経までの距離はどのくらいかによって、覆髄法の適応を判断します。
- 覆髄法: 神経を残せると判断した場合は、間接覆髄法または直接覆髄法を行います。神経を保護する薬剤を置き、仮の蓋をして経過を観察します。
- 待機的診断: 覆髄法を行った後は、一定期間(数日~数週間)、症状の経過を観察します。痛みやしみる症状がないか、神経が生きているかを慎重に確認します。
- 補綴処置: 神経を残せたと判断した場合は、最終的な詰め物や被せ物を装着します。待機期間中に症状が出た場合は、残念ながら神経を保存できないこともあります。その場合は、根管治療が必要となります。
虫歯治療に関するよくある質問(FAQ)
- 神経を残す治療のメリット・デメリットは?
- メリット:
- 歯の寿命を延ばすことができる
- 歯の強度を保つことができる
- 再治療のリスクを減らすことができる
- 歯の感覚を保つことができる
デメリット:
- すべてのケースで神経を残せるとは限らない
- 通常の虫歯治療よりも治療期間が長くなる場合がある(待機期間が必要なため)
- 治療後に痛みが出る場合がある
- 覆髄法は必ず成功しますか?
- 残念ながら、覆髄法は100%成功するわけではありません。神経の状態によっては、治療後に痛みが出たり、神経が死んでしまったりする可能性もあります。しかし、適切な診査と診断、そして丁寧な治療を行うことで、成功率を高めることができます。
- 覆髄法の費用はいくらですか?
- 覆髄法の費用は、保険診療の範囲内で行われます。ただし、使用する薬剤や処置内容によって、費用が異なる場合があります。詳しくは、当院までお気軽にお問い合わせください。
- 治療期間はどのくらいですか?
- 治療期間は、虫歯の大きさや神経の状態、選択する治療法によって異なります。覆髄法の場合は、待機期間が必要となるため、通常の虫歯治療よりも長くなる傾向があります。具体的な期間については、診察時にご説明いたします。
- 痛みはありますか?
- 治療中は局所麻酔を行いますので、痛みを感じることはほとんどありません。治療後に一時的に痛みやしみる症状が出ることがありますが、多くの場合、数日以内に治まります。痛みが続く場合や強い場合は、我慢せずに当院までご連絡ください。
- 神経を取った場合と取らない場合でどう違いますか?
- 神経を取った歯は、痛みを感じなくなりますが、もろくなり、寿命が短くなる傾向があります。また、歯の色が変色することもあります。一方、神経を残した歯は、強度や寿命を保つことができ、自然な感覚を維持することができます。できるだけ神経を残すことが、歯の健康にとって重要です。