歯の本数と噛む力|歯が抜けたまま放置するリスク

記事公開日:

2026-10-19

最終更新日:

2026-10-04

こんにちは、芝公園・三田SACHIデンタルクリニックです。

「歯が何本あれば、しっかり食べ物を噛めるのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
成人の歯は、親知らずを除くと通常「上下合わせて28本」あります。 前歯は「食べ物を噛み切る」、奥歯は「食べ物を細かくすりつぶす」など、1本1本の歯がそれぞれ重要な役割を持っており、歯全体が協力し合って食べ物を噛んでいます。
そのため、むし歯や歯周病などで歯を失う本数が増えるほど、一般的に「噛む力(咀嚼力:そしゃくりょく)」は低下しやすくなります。 今回は、歯の本数と噛む力の関係や、歯を失ったまま放置するリスクについて解説します。

なぜ「歯が減る」と噛みにくくなるの?放置するリスク

歯が抜けてしまうと、単純に「食べ物を噛む場所」が少なくなるだけではありません。お口の中全体のバランスが崩れ、以下のようなさまざまなリスクが生じます。

  • 周囲の歯が動いてしまう: 歯が抜けたスペースを放置していると、隣の歯が倒れ込んできたり、噛み合っていた反対側の歯(上の歯が抜けた場合は下の歯など)が伸びてきたりして、全体の噛み合わせが変化してしまいます。
  • 残っている歯の寿命を縮める: 噛む力が他の歯に集中するため、残っている健康な歯に過剰な負担がかかります。その結果、歯がすり減ったり、欠けたり、歯周病が急激に悪化したりする原因になります。
  • 硬いもの・繊維質のものが食べにくくなる: とくに「奥歯」は、食べ物を細かくすりつぶすために非常に重要な役割を担っています。奥歯を失うと、お肉や根菜類などの硬いもの、繊維の多い食べ物が噛みにくくなり、毎日の食事で「食べられるもの」が制限されてしまいます。

「噛めない」ことは、お口だけの問題ではありません

噛む力(咀嚼機能)が低下することは、全身の健康状態にも大きく関わってきます。

  1. 1. 胃腸への負担と栄養の偏り
    食べ物を十分に細かくすりつぶせないまま飲み込むため、胃腸に負担がかかります。また、噛みやすい「柔らかいもの(炭水化物など)」ばかりを選ぶようになり、お肉や野菜を避けることで栄養バランスが偏りやすくなります。
  2. 2. 唾液の分泌量の低下
    しっかり噛むことで「唾液」は分泌されます。噛む回数が減ると唾液が減り、むし歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、お口の中が乾燥しやすくなります。
  3. 3. 脳への刺激が減少
    「噛む」という動作は、脳の血流を良くし、脳に良い刺激を与える役割を持っています。噛む機能の低下は、全身の活力や健康状態にも影響を及ぼすと言われています。

特にご高齢になるほど、歯の本数や噛む機能の低下は、食事の量や栄養状態、ひいては身体全体の健康(フレイル予防など)に直結するため、歯をできるだけ長く維持することがとても大切です。

失った歯を補う3つの治療法

噛む機能は「〇本残っていれば絶対に大丈夫」という単純なものではありません。残っている歯の「位置」、噛み合わせの「安定感」、そして歯や歯ぐきの「健康状態」によって大きく変わります。

もし歯を失ってしまった場合は、そのままにせず、状態に応じて以下のような方法で失った部分を補う治療を行います。

  • ブリッジ: 失った歯の両隣の歯を削って土台にし、橋渡しのように人工の歯を被せる方法です。
  • 入れ歯(義歯): 取り外し式の人工の歯です。部分的なものから総入れ歯まで対応できます。
  • インプラント: 顎の骨に人工の歯根(チタンなど)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する方法です。(※自費診療となります)

いつまでもご自身の歯で食事を楽しむために

「奥歯が1本ないだけだから大丈夫」「見えない場所だからそのままでいいや」と放置せず、お口全体のバランスを確認し、早めに治療を受けることが大切です。

そして何より重要なのは、「今ある歯をこれ以上失わないように予防すること」です。 いつまでもご自身の歯で美味しく食事を楽しむために、むし歯や歯周病の自覚症状がなくても、ぜひ定期検診・クリーニングにいらしてください。

「最近硬いものが噛みにくくなった」「自分に合った治療法を知りたい」という方も、どうぞお気軽に当院のスタッフ・歯科医師までご相談ください。ご来院を心よりお待ちしております♩